埼玉大学教育学部附属小学校

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附属小ニュース

校内授業研究会(算数)

更新日 2023年10月5日

令和5年7月6日(木)に、算数科 関口泰広 教諭の校内授業研究会を行いました。

「数学のよさを感得する児童を育てる指導」を研究主題とし、第6学年「分数のわり算」の題材で授業を行いました。

本研究では数学のよさを、「算数・数学の学習が有用であるという主観的な捉えや思い」と規定しています。数学のよさを感じとったとしても、「感得」といった最高の水準に達することが難しい児童がいるといった昨年度の課題を受け、①教師が教材の価値を顕在化すること、②児童が自分なりによさを感じとろうとする素養を高めていくことの二つを視点に実践を行いました。

また、本題材において、分数÷分数の計算の仕方を学ぶ価値が以下の点にあると考えました。

除数を分数に直して、その逆数をかければ、全ての除法を乗法に統合することができる。(文化的・実用的なよさ)

÷b=a/b という表し方のa、bを整数から有理数の範囲(b≠0)まで拡張し、全ての除法を分数に統合することができる。(文化的・実用的なよさ)

分数の乗法の計算の仕方や除法の性質、分数の表し方など、多くの既習事項を活用して解決することができ、多面的に捉えたり、筋道を立てて考えたりする能力が養われる。(陶冶的なよさ)

特に、➊の除法を乗法に統合していくことや除法を分数に統合していくことは、中学校の数学との接続を考えても大きな価値があります。しかしながら、児童だけでそのよさを感じとることは困難であるため、意図的に場を設定し、統合を促せるようにしていきました。

本時では、分数÷分数の計算の仕方を考えるという前時に設定した課題について、その計算の仕方を児童が発表し、比較検討を行いました。比較検討では、その考えの妥当性を確かめていくとともに、どのような既習の考えを用いて解決しているのかについても話し合うようにしました。児童が、既習の考えを用いていることを自覚し、の数学のよさを感じとれるようにしていきました。

さらに終末では、➊の数学のよさを児童が感得できるよう、適用問題として、分数÷整数や整数÷整数に取り組めるようにし、既習の計算であることを児童と共有するとともに、分数÷分数の計算の仕方で、既習のわり算も全てかけ算に直して考えられることに気付くことができるようにしました。

また、最後に、アンケート調査を行い、10段階評価の数値と、よさの記述から捉えたよさの変容によって、数学のよさが感得されたかどうかを測り、それによって素養の高まりを考察しました。

授業後の児童のアンケート記述では、「分数÷分数の考え方を説明するときに、みんなが理解できるようにわかりやすい説明を心掛けていたら、『÷cを×1/cに直すこと』を使うとわかりやすいと言う事に気付きました。(陶冶的なよさ)」

「授業中に○○さんが、2/3÷5/7の両方に7/5をかけて、割る数を1にして分数÷分数を分数×分数にして答えを求めると言っていたことから、分数÷分数を分数×分数に変えることができることを知った。さらに□□さんが÷5を×1/5にしていたことから、÷cを×1/cに変えることができることを知った(文化的なよさ)」などといったよさに関する反応とその変容が見られました。

研究協議では、埼玉大学教育学部自然科学講座の二宮 裕之教授を指導者に迎え、具体的に御指導をいただき、研究を深めることができました。

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